中国語は仕事で生きるか
中国語を勉強してきたことのある人なら、少しは考えたことがあるのではないでしょうか
「中国語ができると、仕事に有利になる」
果たしてそれは本当なのか。学生を終わって、就職した今改めて考えてみたいと思います。
確かに就職活動中、中国語が使える、という売り文句で宣伝していた企業がありました。伊藤忠です。確かに商社では約に立つかもしれませんが、私が金融業界にきて思ったことは外国語は「英語」を除いてそこまで生きてこないということです。
- 金融業界では、本当の意味で外国語を使って仕事をすることは滅多にない
金融のなかでもリテールでは顧客が中国人であればコミュニケーションの一環で使用するかもしれない。ただ、中国語をメインとすることはない。むしろ日本人として中国語を話せても、日本国内で働く中国語を話す中国人との競合になります。そうしたときに勝てる自信はありますか?
また、IBDであればクロスボーダーの案件で使用するかもしれませんが、それは必然的に中国の顧客に対して、中国語のネイティブスピーカーと勝負することになります。その中で日本人は勝つことはできますか?
マーケットに関してはそもそも中国語は中国にいないとつかわないでしょう。日本にいても、使うのはあくまで英語だけです。
- 外国語はあくまでツールでしかないという(可能性がある)ことを忘れない
そう考えたときに、そもそも語学はツールでしかないと思い知らされます。それ自体に付加価値があるのではなく、あくまで自らのプロフェッショナルな領域の業務に対して、別の言語で伝える。それだけのことなのだと。
ほかの業種に関してはわかりませんが、金融業界に関していうと、語学というのはあくまでツールでしかなく、自らの専門領域を磨き続けることによってのみ給与=パフォーマンスとして計測されていくのでしょう。
これが私が働き始めて見出した答えです。
逆に言えば、言語をプロフェッショナルな領域まで磨けば、それはそれで希少価値が生まれるだろう。だがしかし、今のところそのような発想は見られていない。
もし、このウェブサイトに行き着いた人がこれを見て何か感じることがあったのなら少なくとも今の段階から語学だけではない、別の専門性を身に付けることを考えてみるのもいいかと思います。